松延総司は、日常のなかで人々が無意識化している抽象的な事象を捉え直し、それらがどのような知覚の上に成り立っているのかを、ミニマルな手法で顕在化する作品を制作しています。
本作は、Teruhiro Yanagihara Studioのプロジェクトを通して生まれた、作家にとって初の陶芸作品です。
崖壁と名付けられた本作は、信楽の陶芸工房で眠っていた使われなくなった粘土を用い、「粘土を再び風景へと還していくこと」をコンセプトに、雲や石、植物といった自然の有機的な形から着想を得ながら、崖のような風景であり、壁のような構造体でもある両義的な造形を生み出しています。